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2012年9月10日 (月)

カネホリ谷からガクガク尾根へ②

この藩境尾根は手強かった。
谷を少し遡及すると、右手にカネホリ谷を大きくトラバースする踏み跡があった。
つづら折りの踏み跡が終わると、間伐地帯の倒木を乗り越える試練が続いた。

やがて尾根がはっきりしてくるが、登っても登っても次々に小ピークが現れる。
休むたびにカッパを脱ぐが、すぐに雨脚が強くなってあわてて着こむ。


やがて前方のピークの背後に何か立ちはだかっていた。
ぼっちさんが、
「例の懸崖じゃないかな」
とつぶやいた。

雨とガスで視界がきかないが、やがて予想もしなかった懸崖が目の前に現れた。

P1000170b


下まで行って見上げるとすごい迫力である。


P1000171b_2


「なるほど…こんな懸崖があったのか」
「縦走路からは想像もできない…」


右を巻いて、伐採地を越えたら「1227ピーク」の縦走路に出た。
縦走路といっても微かな踏み跡があるだけで、地図がなかったらどこに迷い込むか分からないだろう。


「ガクガク岩まで行ってメシにしよう」
と、小雨の中をトボトボ東に向かう。
今回、ボクが決行にこだわったのは、GPSでガクガク岩の正確な位置を記録しておきたかったのだ。(ホントは西のヨケ岩も)

約300m歩いてガクガク岩に着いた。
このあたりも間伐されて南側(山口県側)の様子が随分変わっていた。

P1000172b


小雨の中で昼食。
「ガクガク山側の縦走路はだいぶはっきりしているから、みんなここまで来たら引き返しているんだろうな」
「西のヨケ岩付近が最高なのに…」

昼食を簡単に済ませると、西のヨケ岩を目指して縦走路を西へ引き返す。
再び1227ピークまで戻り、荒れた稜線を西へ向かう。

やがて1116ピークに着いた。
岩場の後ろに派手なテープが何重に巻かれていた。
ちょうど植林地と自然林の境界尾根だった。

「これがtobinokoさんが書いていた下降地点のテープだな」
「うん間違いない」
「西のヨケ岩まであと400m」


ここから西は植林地が終わり、きれいな自然林が広がる。
つまり、1116ピーク~西のヨケ岩~後谷山までの間が、ガクガク尾根の最も美しいところである。

P1000176b


ガクガク岩以西を知らない「ぴっけさん」に、
「いいでしょう?これがガクガク尾根。天気が良ければもっとすごいんだけど」


やがて西のヨケ岩が見えてきた。
そのまま岩の上に這い上がる。

先頭のボクが、
「まさかこの間のマムシはいないだろうな…」
と独り言を言うと、ぼっちさんが、
「今日は雨だからマムシも日向ぼっこはしてないでしょう」

広いほうの岩の上に這い上がる。
念のために岩場の周囲の灌木を観察していると、

「!!! ひゃ~!マムシだ!!!」

足元近くの灌木の上にとぐろを巻いていた。
「やっぱり主か!」
とつぶやいて、「しっ!しっ!!」
とストックの先で追い払う。

ストックの先でひっかけて崖の上から落とすと恨まれそうなので、優しく突いていると、ようやく戦闘を諦めて岩場の割目にもぐりこんだ。

ぴっけさんが、
「マムシがいたんですか…」
と怖がらずに上がってきた。
…やっぱり農家の嫁は強い。

本当はここに大展望が広がっているのだが、生憎の雨とガスでほとんど見えなかった。
ぴっけさんに小五郎山の雄姿を見せたかったのだが残念。

「あのマムシはボクのブログを読んでるのかな。ボクが来ることを知っていたのかも?」
「ヤブ山ちゃんが来るのを待っていたんでしょうね」
と、みんなで笑いながら1116に引き返した。

さてここからは植林地と自然林の境界線を下る。
左手はすさまじい間伐の荒れた森、右手は息をのむような自然林が広がっている。
しかし、それにしても急傾斜である。

P1000180b

尾根のテープに沿ってガンガン下っていると、やがて間伐が終わった。
沢音が聞こえてきたが、いつ崖の上に出るか分からないので、ものすごい急斜面を慎重に下る。

ぴっけさんの膝もそろそろ音をあげてきたようだ。
T隊長が、
「ゆっくりでいいですよ」
と優しい言葉をかけている。

先頭のボクは、鬼嫁と歩く時と同じように、ときどき振り返るだけで、何のアドバイスもしないし、手を貸すこともない。それどころか、
「T隊長は、女性軍の登山ツアーのガイドをやったらどうです?」
と茶化すありさまだ。


最後の急な下りで下降地点を探すのに右往左往した。
ズルズルと滑り降りて、朝登ってきた作業道の踏み跡に降り立った。

「やれやれ…最後に難儀をしました」

5人ともずぶぬれでドロンコ状態だった。
ここから再びトボトボと林道を歩いて駐車地点まで戻った。

夏雨の中、カッパを着ての突撃だったが、tobinokoさんとkappeさんの柿木おじさんのパワーに敬服した。
面白いコースの情報ありがとうございました。
やっぱりガクガク尾根はいい。


※今回の軌跡は次のとおり。
ガクガク岩は、1227ピークから東へ約300m。
西のヨケ岩は、1074ピークから東へ約100m。
…やれやれこれで気が済んだ。

H2498

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コメント

▼言い訳
写真はダブっているし、最後の地図はどうやら容量オーバーで途切れたようなのですが、直す気力と知力がなくなったので、今宵はこれにて終了です。
容量オーバーに気づかずに、あれこれやりすぎました。
…その間に酔いがまわり撃沈です。

雨の中お疲れ様でした。夏の雨天には少し辛いコースですね。
特に間伐された木がそのままなので歩きにくいですが、これが下草 (笹)で見えなくなってくるとさらにパワーアップされヤブ山向けコースに・・・・
下りの途中にある右の自然林は素晴らしかったですね、林業家には左の造林地が素晴らしいのでしょう。残されている自然林はそれなりの理由からだと思います。
国有林は大きく三つに、経済的利益の追及する山、景観を維持する山、斧を入れない山、と分けて管理するようになったと10年くらい前に営林署職員から聞いた事があります。有難いことですが、担当する職員によって判断基準は変わる融通も持ち合わせているようなので言いたいことが有れば言いましょう、地方の某国出先機関では一般市民の声はかなり配慮されます、少なくとも土木事業の場合だと請負業者側の判断以上に、名のらなくても一市民の声は工事に反映するように指導がありました (ノ_-。)

▼tobinokoさん
営林署も予算の都合でいろいろ縛りがあるのでしょうが、あの一帯の植林はもう拡大しなくていいでしょう。
自然林を守るのも立派な仕事です。
それにしても植林地部分に早く下草が生えてきませんかねぇ。

▼はちべえどの
ポップアップ画面がでないのですが、ボクのパソコンの設定の問題でしょうか?
それともブログの設定の問題でしょうか?
昨夜からこれで頭に来て…ブチ切れています。
ボク以外のパソコンで正常に見えるのなら、もう寝ますが?

記事を書いていたので遅くなりました
もう寝てください
http://cocolog.kaiketsu.nifty.com/faqs/42583/thread

↑できたかな

▼はちべえどの
大きくなるはずの写真が、同じように小さいので頭に来ているのです。

晩酌前にはやる気がしないし、晩酌後はドロドロになって始末に負えませぬ。

もう一回深呼吸をしてみます。

①の2,3枚目は拡大されます

上記URLのステップ2のオプションがただしいか目をこらして確認してください

若しくはアップロード前にファイル容量を落とすときに何かされたか
元画像がおかしいか?

▼はちべえどの
分かりました。
縮小画面のピクルスの設定でした。
表示サイズと元サイズの関係を誤解しておりました。
過去はいじりません。
将来に向かってやります。

…でも明朝には失念。これが現実。

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