2017年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

« 月曜日の日記 | トップページ | 郷土史 »

2013年5月21日 (火)

試練の日

今日は年に一回やってくる試練の日であった。

ボクは医者と看護士の姿を見ると、心拍数と血圧が跳ね上がる。

もともと血圧が高い家系に加えて、保育園時代のケガで頭を3針縫って以来、病院に行ったり健康診断がある度に寿命を縮めてきた。

昔の子供の健康診断は、お医者さんが聴診器をあててむつかしそうな顔をするだけだったが、次第に検査機器が充実し始めると、ボクは次第にトラウマに追いまくられ、いい歳になった今でも、どうしようもなく辛い一日である。

今朝は気合を入れていつもより15分早く家を出た。
その甲斐あって3番札がもらえた。

初めの視力検査はドキドキしないのですぐに終わったが、次は第一のハードル「血圧測定」である。

「どうせ高いので測定は一回にしてください。高いままでいいですから」
と告げて座った。

担当者は、「はい…そうしますね」
と言ってすぐに数値を書き込んだ。
…やっぱり要精密検査レベルの数値だった。

聴力検査もすぐに終わった。
次は医者の問診だが、治療中であることを話したらすぐに開放してくれた。

さて、いよいよ血液検査である。

部屋に入ったらボクはトップバッターになっていた。
部屋の中には3人の看護士が待っていた。

そこで、こう宣言した。

「あのう…トップバッターで申し訳ないのですが、血が出にくいのでよろしくお願いします」

いずれも女性の看護士で、主任クラス、中堅風、若手の組み合わせのようだった。

主任クラスが横の二人を見ながら、「どうぞ」と言ったら、若手のおねえちゃんが端っこの中堅のおばちゃんに、
「お願いしま~す」
と頼んだ。

目くばせされた中堅のおばちゃんは、
「はい!じゃ~いきましょうね」
と急に真面目な顔で言った。


いきなり、ボクぐらいのおっさんが注文というか…わめいいたので部屋の中に緊張が走ったようだ。


冷血そうな彼女は、
「ホント…血管が見えませんね」
と言いながら、後ろを振り返って別の器具を取り出した。

これは採血が難しい人用の注射針である。


普通の人は管針を刺したら、それを取り替えながら三つのサンプルに取り分けるが、ボクのような人種は注射針で一気に吸い取り、あとで三つの試験管に分けるのである。

少しチクリとしたが、すぐに止血帯を緩めながら、
「少し痛かったでしょ? 少し探りました。手の先は痺れませんか?」
「大丈夫です。お上手ですね」

「今朝は気合が入りました。お疲れさまでした」
と、それまでの真顔から打って変って、ニコッと答えてくれた。

…よく見ると、きりっとしてボク好みの美人であった。


ボクの細い血管に『ブスリ!』と刺したおばちゃんではあったが、立派な立ち振る舞いであった。

鬼嫁のように心底から冷たい女ではないと感じた。

こんな人ならきっとホントは優しい嫁だと思った。


…もう一度受診したいと思いながら彼女の残像を後にした。
(島尾敏雄風かなぁ…)


« 月曜日の日記 | トップページ | 郷土史 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント


強くてかっこいい、やぶやまさんにも こんな弱点があるなんて・・・・
笑えます。

 なんか かわいいですね。

 オ・ン・ナは 強いですよ~。
度胸がすわってますから!

▼びっけさん
おじさんを…イジらないでください。
そして、おばちゃん(びっけさんを除く)は…威張らないでくださいね。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/545713/57431592

この記事へのトラックバック一覧です: 試練の日:

« 月曜日の日記 | トップページ | 郷土史 »