« 煤竹で夫婦箸 | トップページ | バチがあたったか? »

2013年6月11日 (火)

読経の中で

旧友の葬儀に参列した。


早期退職をして、自分の大プロジェクトを達成する寸前だった。
まさに無念の一言に尽きるだろう。

祭壇の遺影は、「あとは頼むぞ」という彼らしい顔だった。

就職して初めて赴任した部署で一緒になった。
職種は違ったが、お互い新規採用者で何となくウマが合った。

時間を見つけてはゴルフをやったり、お互いの家に泊まったりした。

鬼嫁にとっては新婚早々の客人だったが、
「のんべえの同級生と違って、とてもスマートな人ね」
と歓迎していた。


ボクより半年遅れて結婚したとき、
「披露宴でギターを弾いてくれ」と頼まれた。

彼のリクエストで、入場時のBGMと、最後に花嫁が手紙を読むときに「母さんの歌」をつま弾いた記憶がある。

今日、彼の遺影を眺めながら、披露宴の入場時に弾いた曲を一所懸命思いだそうとした。

「母さんの歌」はアルペジオで、入場曲はピック一本で弾いた記憶があるのだが、曲名が思い出せなかった。

家に帰って年代別のヒット曲を当たってみたが、それらしきものが見つからなかった。
当時、YMOが好きだったはずだが、ボクが弾ける曲はないので、たぶん洋楽か何かだったのだろう。


彼とはその後同じ職場になることはなかった。

お互いに忙しくなって、次第に疎遠になっていった。

特に、彼は自分の夢の実現に向けて猛進する日々が続き、たまに夜の湯田温泉で遭遇する程度だった。


最近になって、彼の仕事と関係のある部署になったので、そのうちゆっくり話ができると呑気に構えていたら、病魔に襲われていると人伝いに聞いた。

見舞いに行きそびれているうちに、今回の訃報が飛び込んできた。


今日、葬儀に参列して彼の戒名を知った。
院号の最初に、彼が一生を捧げた「球」という字があった。


球の種類は違うが、一緒に始めたゴルフなら付き合えるので、あの世での再会に備えてときどきクラブを振っておこう。
それと、それまでに曲名を思い出しておかねば…。

今思い出したが、

『愛の賛歌』…じゃなかったか?

そのうち、あの世で質してみよう。


このブログが 見えているか?

« 煤竹で夫婦箸 | トップページ | バチがあたったか? »

ビジネス・人生論」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/545713/57571274

この記事へのトラックバック一覧です: 読経の中で:

« 煤竹で夫婦箸 | トップページ | バチがあたったか? »