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2013年6月26日 (水)

限界集落株式会社

日曜日に買った。
今日の昼休みに一気に通読した。
かなり厚い本だったが、ボクはだいたいいつもページをめくりながら斜め読みするので、昼休みの50分で十分である。


脱サラした主人公が、誰も住んでいなかった亡父の実家に戻って、疑心暗鬼の住民をまとめながら幾多の困難を克服し、農業生産法人を立ち上げるサクセスストーリーである。

読後はスカッとした気分が残った。


001

でもなんだかしゃんとしない。

色々な試練は実際に壁として立ちはだかっているものなのでリアルな展開ではある。
そして、苦しみながらもそれを次々と乗り越えていく。
いい展開だ。


しかし違和感がある。

冒険小説やヒーローものなら、次々と現れるピンチを切り抜けていくことに爽快感を思えるが、現実問題として全国各地で苦労している問題を次々と乗り越えていく。
だから、実情を垣間見ている人間にとっては、「ん?」と思ってしまうのだ。


あとがきを読んで「なるほど…」と思った。
千葉県の某農業生産法人にお礼の言葉が添えてあったが、たぶん都市近郊の集落で成功した事例を参考にしながら書き上げたもので、編集者がそれを「限界集落」というタイトルを付したのだろう。

そうでないと、ボクたちが知っている限界集落でこういう手法が通用するとは思えない。
地理的条件、部落住民の構成、販路、作物の種類、作物の病気、有害鳥獣対策…などなど、限界集落は四面楚歌状態である。

こういう課題に対するシンポジウムが全国で開催されるが、その時の講師がこういう方々である。
たしかに成功された方々だ。


でも、それを聞いてできるか?
さっき書いた…諸条件が全然違う。


気持ちを学べばいい。
なにをどうやって…やったか。
その時の周りがどうだったか。


それを聞いて、あとは自分が自分の場所を考えながら反芻すること。
他所の話をうのみにして成功したためしはない。

『限界集落』…安易に使ってほしくなかった。

この本を読むだけで、勘違いする人が増える。
そういう紹介をしてほしくない。
限界集落はそんな部落ではない。
もっともっと寂しい部落だ。


ボクがストーリーを書くとしたら、

…ボコボコに負けた主人公が、枯れかかった苗一本を握って山にヨタヨタ向かう…

そんなラストシーンしか思い浮かばない。


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コメント

いま田んぼの水周りをして帰ってきたが、ボクが怒った理由はたぶんこれだろう。
→難しい課題の解決策を、今の武器だけでやっつけられるわけがない!

そんなことができるのなら苦労はしない。
傍観者的に、
「いまある武器でこう戦えば…このように勝てる」
と書いた著者に怒りを向けたに違いない。
…自分でできないことを他人に転嫁したくはないが、あやつが、『限界集落』を使ったので自分でもおさまりがつかないのだ。
…おしまい。

キタアカリときゅうりとハムのポテトサラダを作りました
うちではたまねぎはいれません

鬼嫁様、連日のお迎え大変ですね。安全運転に気をつけてください

▼はちべえさま
「わしは…ウルトラマンになりたい!」
と、還暦を前にしても…未だにほざく?愛しい夫ですが、日々、健康に気遣っていますことよ…ろし…。
三日前、大雨の前日ですが、主人が、
「上の田んぼに水を当てよるから…たぶん昼ごろに止めるように」
と申しておりましたので、私は1時間おきに田んぼの見回りをいたしました。
昼ごろにはすっかり水があたっておりましたので、取水口をしめに行ったところ、
それは…それは…大きな『ヘビ』がおりました。
しかも…『とぐろ』を巻いて要りましたので、小心な私は、
「しっ!しっ!」
と追い払いましたが、いっこうに逃げようとしないので、思わず、
「わりぁ~!どかんかい!!!!」
とつぶやいてしまいました。
ごそごそ退散されたヘビさんは…どこに行かれたのでしょうか?
かしこ。

鬼嫁様  それはたぶん「まむし」です。
危険手当 千リラをご主人に請求してください。

なお、まむしは主人の作業倉庫の長靴に住んでいると思われます

もう…眠たいので…おやすみなさい。
by ヤブ山

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