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2013年12月16日 (月)

すくどをこる

『すくど』
『こる』

いま、この言葉を知っている人がどれだけいるだろうか。
鬼嫁も子供たちも知らないだろう。

鬼嫁が嫁いできた頃には、我が家もさすがに、風呂は相変わらず別棟の五右衛門風呂だったが、太陽熱温水器と灯油ボイラーが設置されていた。
昭和57年だったが、すでに焚口に薪をくべて風呂を沸かすことは滅多になくなっていた。

実は昨日、鬼嫁に、
「山に放置している木が勿体ない」という話をしていたら、
「わたしは嫁いできてから風呂を焚いたことはないわよ」
と言われたのでハタと気がついた。

冬のこの時期は、休みになると、両親から、
「すくど を こってこい」
とよく言われた。

『すくど』とは…落葉した松葉のこと。
『こる』とは…地面からかき集めるという意味だ。


『すくど』の仲間に『こぎ』がある。
『こぎ』とは…今から思い返せばたぶん「小木」の呼称だろう…枯れた小枝である。
これらを焚き付けにして、あとは薪を入れて風呂を沸かす。


『すくど』は、松葉なので『パチパチ』とよく燃える。火持ちもいい。
『こぎ』は、枯れ枝なので、すくどから燃え移って元気な炎を生む。


木小屋にこの3種類が保管してあるのだが、風呂を沸かすときには、『すくど』ど『こぎ』を一抱えもってきて火をつけておいて、次に薪を数本抱えてきてくべていた。

『すくど』は松が生えているところに行かないと集まらないのだが、そこまでやるのが面倒臭いので、適当に落ち葉と一緒にかき集めて、『ほぼろ』に詰め込んで持ち帰ることが多かった。


でも風呂を焚くのは子どもの仕事なので、自分で『こって』きた焚きつけは、すぐに火がつくが、あっというまに燃え尽きて…焚きつけにはならない。
枯れ葉葉あっというまに燃える。
すくどでないと火持ちがしないのだ。
まさに自業自得である。


枯れた松葉は「ぱちぱち」と燃えて、適当に火持ちがする。
それが『こぎ』に火が移って、やがて薪に火が移る。


今では、裏山には一本の松もなくなったが、枯れ枝と葉はわんさか眠っている。
森林バイオマスはいくらでもあるのだが、鬼嫁は、
「煙だらけになる」
と薪ストーブを認めようとしない。


倉庫に時計型の安いストーブでも持ち込もうかと考えているが、保管米や農機具、燃料があるので、ついつい躊躇してしまう。

この土日に山仕事をしながら思い出した。
薪を割るのもこの時期だった。

親父がつけているラジオからは、マラソンの実況中継が流れていた。


自分の今の仕事や、土曜日のことを話したらきっと喜んだに違いない。

バイオマスと言いながら、戦後植林した杉を燃やすとは…勿体ない。
「バチが当る」
…そんなことを想いながら山仕事をした。


『すくも』は…もみ殻。
『すくど』は…落葉した松葉。
…備忘録で残しておこう。

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コメント

ヤブ山殿
わしのところでは普通に「シバ」と言っていた。「すくど」は初めて聞いた。ただ風呂の焚き口を「くど」と言ってたので、「すくど」は「くど」から来てるのか?「すくも」はわしのところでも「すくも」だ。これは同じ。
ところで「迫田」ですか。わしは「江畑」がええ。断然、江畑じゃ!

▼山歩きと山野草さん
『シバ』ですと?
知りませぬ。
聞いたこともありませぬ。
『すくど』は御説のとおりのような気がしますが、
「江畑」ですか。
このへんになると…はちべえどのの采配がないと収まりませぬ。
「迫田」でお願いします。

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