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2014年4月25日 (金)

還暦前の夫婦の会話

やっと金曜日に開放されて、いそいそと家路についた。

いつものようにスーパーマンになって、風呂で2分行水をして晩酌を始めた。

ところが、鬼嫁にいつもの元気がない。
晩酌を続けているうちに、突然、


「なんだか…調子が悪いのよね」
「ふ~ん。病院に行ったら?」


「関節が痛くて風邪薬を呑んだけど、どうも調子が悪いのよ」


ここで、
「更年期障害?」
などと言ったら、晩酌のちゃぶ台をひっくり返されるので、冷静に対処しなければならない。

「早く寝たら?」
「うん…でも調子が悪いの」

ここで、おじさんは優しい言葉をかけた。


「皿は洗うから…早く寝たら?」

「あなたね! 洗う気はないでしょ!?」

「がんばれるかも………   しれん…」


…この間、30秒の沈黙がある。

これをどちらから打ち破るかが難しい。


相手は、ボクが何もしないこと見透かしていながら、自分が病気になって『死』をちらつかせている。

軽い咳をしているが、どうやら体が辛いらしく、ボクの返事に寄っては いつでも迎撃でいる雰囲気である。


ボクは考えた。

その1…ボクを嵌めようとしている。

その2…ボクは何か悪いことをしたのかもしれない。

その3…カタクリの花を見にいきたいのを 遠回しに言っている。


…ということを考えたが、どれも当てはまらないので休戦を申し出ようとした。

ところが…鬼嫁は肩で息をしている。
もうすぐ死ぬかもしれない。

一週間ももたないようにも思える。

ますます頭が爆発してきた。

愛しい嫁が死ぬかもしれないのだ。

よからぬことを考えた。

思い起こせば、ボクは初めの一行しか般若心経を唱えることができない。
今から覚えることは無理である。

…と、仕事のことを30分忘れることができた。

鬼嫁は、いま、食器を洗いながらブツブツ独り言を言っている。


ボクは健全に生きているつもりだが、なんだか頭が痛くなってきた。

「頭が痛い」と言いだしたのは鬼嫁だから、これで五分五分である。

彼女の痛みはすでに消えたようだが、ボクの心と体の痛みは消えない。


今宵もオチなしになった。


明日は、氏神様の草刈りの日だ。

ずっと寝ていたいが、これも仕事だ。

やっぱり…頭が痛い。


…鬼嫁は溜息をつきながら、まだ皿を洗っている。

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コメント

肺炎侮るべからず  明日すぐに病院につれていってあげるべし

鬼嫁様あってのヤブ山殿です

これはまじめな投稿です。

はい。

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