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2018年6月 6日 (水)

蛙の合唱

この時期の田んぼは、カエルの大合唱だ。
まるでお経か呪文のような響きがする。
水面に写る暗い空を見ながら思った。

亡父は、生前、
「こんな家で一生暮らすのは絶対に嫌だ」
と決意して、大阪に行こうと駅に向かったそうだ。

その時、何かのトラブルがあって家に連れて帰られて、地元の試験を受ける羽目になった…と聞いたことがある。
それが今の自分になって、こうして生きている…というようなことだった。

思い返せば、今の自分も…同じような境遇だ。
オイルショックになって、兄が、
「地元に就職できない」
と告げてきた。

当時、ノー天気に暮らしていたボクは困った。
兄は理系、ボクは反発して文系だ。
兄は地元に就職するために、工学部を選んでいた。
ボクは何も考えないまま文系の右派に行った。

でも昨年、兄の分骨を墓に収めることになった。
兄に恨みはないが、ボクにはもっと違った人生があったはずだ。
分骨を墓に収納しながら人の人生をちょっと考えた。

そういえば自分の息子にも転機があった。
新しい世界の扉を開いたのだが、決断を迷っていた。
その原因が我が家のことだったので、
「お前は好きにするがいい。誰のこともきにするな。ただし、家族だけは路頭に迷わせるな!」
と言い放っておいた。

今では元のさやにおさまっている。
たぶん、そのうちボクたちと同じような感慨を味わうのだろう。

それは選択した自分の責任だ。


今宵、田んぼのカエルは応援団のような気がした。


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